皆さま、こんにちは!
ブルーウッズ・ストラテジック・アソシエイツ
代表の塩谷です。
前回は、
DX戦略を、思い切って最初は180度 真逆から考えてみては?
について話してみました。
※上記タイトルをクリックすると前回の投稿をご覧いただけます。
さて、今回はデジタル人材を活かすも殺すも経営者次第というお話を致します。
早いもので2021年も残すところ2.5ヶ月。気が付けば2000年も21年が経とうとしています。
そして、気が付けば、当然、2000年生まれの人達が社会人として世の中に出てくる時が到来です。
少し自分を振り返ると、IT業界で90年代に働き始め1998年頃から「2000年問題」が取りざたされ、その対応に絡む案件が増えてきたことを覚えています。
そして2000年に入り8年後にはiPhoneが世の中に現れました。2000年生まれの子供が8歳ですね。
考えてみてください。「おぎゃー!」と2000年に生まれた子供達の家には、既にデジタル家電、パソコン、携帯などが当たり前にあった環境だったでしょう。
彼ら世代は「デジタル」という言葉は空気同様に当たり前に存在していて、意識して「デジタル化!」と発する言葉ではない世代と言えませんか?
実は、先日、2000年生まれの大学生の甥っ子から、こんな質問を受けました。
甥:「おじさん、就活ではやっぱりDXとかって言葉は意味を知っておいた方がいいの?」
私:「え? まぁ、最近の流行り言葉だからなぁ。一応意味は知っておいた方がいいとは思うよ。聞かれるかもしれないから」
甥:「そうなんだ。しかし、デジタル・トランスフォーメーションって言うけどさ、企業ってそんなにデジタルを求めてるの?」
私:「? どういう意味?」
甥:「先輩が入社した会社では営業のデジタル・トランスフォーメーションとかいってSalesforce入ったらしいけど、それってそんなに特別なことなの?」
私:「いや、IT業界にいるとそんなんの普通なんだけど、まだまだそこまで進んでいない企業が日本には沢山あるんだよ」
甥:「なんかおかしいよね。だって、高校時代から当たり前にOffice365を使ってたし、大学に入学したらOffice365でレポート作成して課題提出してた。それにサークルではGoogle Drive使って写真アップしてたしZoomでゼミのミーティングをやってたよ。それにさ、俺、キャンパスには大学1年しか通ってなくて、2年生から今日までオンライン授業でディスカッションとか課題提出とかを教授と行っているからデジタル使うって当たり前なんだよなぁ。LINEも友達や家族で普通に使ってやり取りしてるし。そもそも家に電話無いし。パソコンはキャンパスのを利用するから自宅に無いんだよなぁ。」
さて、経営者の皆さん、人事部門の皆さん、この会話を聞いてどう思いますか?
この様な2000年生まれの世代が入社してきます。経営者の皆さんはこのことをどれだけ深刻に受け止められていますか?
デジタルを意識することなくプライベートな時間や学業で使いこなす世代が入社してきます。
その彼らに対して
「あなたの企業はどの様な人材育成を行いますか?」
3年前の新人研修と同じ研修内容ですか?
昔から変わらない社内業務ルールを叩きこみますか?
その前に、その業務ルールを見直せませんか?
デジタル化出来ませんか?
私なら新入社員の人達に社内の紙ベースで行っている各種業務プロセスの改善検討をさせます!
なぜなら、その方が、過去の慣習や組織間のしがらみ等を気にすることなく、あっという間に世の中のデジタルツールを活用した沢山アイディアを出してもらえる可能性が高いからです。
そして何よりも、彼らはデジタルを空気の様に意識していないので「さぁ、DXやるぞ!」ってことなく自然なアイデアが出てきます。問題解決のアプローチ方法やプロセスは後からコーチイングすれば良いのです。
折角、2000年生まれで自然とデジタル環境で育った学生を採用したものの、入社後に行う研修内容によってアナログ人材にダウングレードさせてしまうリスクはありませんか?
2000年に生まれたデジタル世代の新入社員を受け入れる側も、当然デジタルを当たり前に活用して事業、業務が行われていなければ以下の二つの事象が起き始めます。
- 愛想つかして転職される
- 仕事とプライベートを分けて考える様になり、仕事にデジタルを活用しようとしなくなるか、諦めて仕事をこなすのみとなる。※デジタル世代を有効に活用出来ない。
私は昭和生まれで社会に出たのは平成最初の頃の昭和の香りが色濃く残っている時代です。あれから30年近く過ぎました。IT業界の初期に働き始めた事でテクノロジー面での進化を体感する機会に恵まれました。
しかし、テクノロジーは進化しても多くの企業では、企業文化が旧態依然としている印象が拭えません。そんな50歳の私も2000年生まれの人から見たら化石でしょう。
今は令和です。2021年です。2000年から21年経ちました。でも、デジタル化が進まない企業が多くいることが、このコロナ禍の2年で露呈しました。
改めて思います。。。
「2000年生まれのデジタル世代の社会人が、今後どんどん入社して来ます。この経営資源であるデジタル人材を活かして組織を変革出来るか出来ないかは、経営者のみなさんの問題意識次第です!」
最後に、2000年生まれの学生達(大学3年生)が、大学1年生と話すと「彼らは別の人種だと感じる」と言っていました。
わずか2,3歳の差でもデジタル格差があり進化のスピードが違うことを意識して、企業側は新入社員を受け入れましょう!
今回も、ここまでお読み頂きまして有難うございました!
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