皆さま!
ブルーウッズ・ストラテジック・アソシエイツ代表の塩谷です。
このブログを青森県八戸市より書いておりますが、ここ数日、朝晩が冷え込むようになってきました。2週間前に来ましたが、一気に朝晩冷え始めました。今は大雨です。
ちなみに、明日はまた関東に戻ります。
前回は。。。
「地方と都市圏の経営情報の格差はデジタル化だけじゃ解決しない?「キッカケ」づくりが大事かも?」
でした。この2週間、八戸市にて地元企業の経営者の方などからお話をお聞きしましたが、本当に「経営情報の格差」を痛感しています。なんとかお役に立てるような方法を考えねば。。。
さて、今回は、
「日本企業はDXを我が社もやらなきゃ!という強迫観念に駆られてDX戦略に取り組んでいないか?」
というお話です。
それでは、今回も張り切ってまいりましょう!
3,4年程前からデジタル・トランスフォーメーション(DX)に取り組むことを中期経営計画に宣言されている企業が多く目にするようになりました。
そこで、皆さん、今、試しにグーグルで以下の様に検索ボックに入力してみてください。
「2019年 中期経営計画 デジタルトランスフォーメーション」
どうですか?実に沢山結果に引っ掛かってきましたよね。
検索結果をひとつひとつクリックして確認する必要はありませんよ!興味あれば別ですが。
表示された結果にはデジタルトランスフォーメーションという言葉が使われている部分が太字になってサマリーに表示されていると思います。
多くの企業が2019年からの2023年にかけて「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」に取り組むということを宣言されています。
(ちなみに、以前に投稿したブログでも触れましたが、DXという言葉は2004年にEric Stoltermanの論文で使われたのですが、今頃バズっています。。。)
ということで、気が付くと2021年も残り三ヶ月で終わります。中期経営計画でDX戦略に取り組むと宣言されている各社様のDXの進捗は、どこまで進んでいるのだろうか?
全く頼まれもしないのに、私は勝手に心配しています!笑
過去に幾つか投稿しているDX戦略関連についてのブログの中で、DXは社内向けDXと社外向けDXの二つに大きく分けられると書きました。
あくまでも個人的な予想でしかありませんが、多くの企業はキラキラした社外向けDXを考えて新たな事業を生み出す思いでスタートしたものの、思いのほか実験レベルで未だに試している状況という企業が多いのではないでしょうか? 検討だけで実験すら出来ておらず、やたらとAIとかIoTとか海外事例を調べまくっているレベルで留まっている企業もいらっしゃる企業もいらっしゃると思います。
一方、キラキラ系DX戦略なんて考えられないしなぁ、時間もないしなぁ。。。ひとまず、社内向けDX(システム化です)を幾つかやろう!そんな感じで社内業務の効率化をデジタルツールを導入という形で推し進めている企業も多くいらっしゃると思います。あ、あくまでも、私の見聞きした範囲でのお話ですよ!!!
私は、日本企業のDX戦略への取り組みを客観的に見ていて、最近感じることがあるんです。
ほんと言葉を選ばずに言うと。。。
「日本企業はDXを我が社もやらなきゃ!という強迫観念に駆られたDX戦略に取り組んでいるのではないか?」
ごめんなさい!! すみません!!
でも、本気でそう感じるんですよね。
このブログを読まれている方の中でDX戦略企画を担当されている方や、経営層の方でDX戦略をどうしようかと考えられている方にお聞きします。
「なぜ、DX戦略をあたなの会社では行わなくてはならないのですか?」
「必用に迫られたからDX戦略を行っているのでしょうか?」
それとも、
「絶えず新しいデジタル技術を取り込んで経営力を高めたいので楽しみながらDX戦略を行っているのでしょうか?」
「流行りだし、競合もDX戦略の取り組みを宣言しているから取り組んでいるのでしょうか?」
私は日本企業と外資系のIT企業数社で働いていました。ある米国のIT企業に在職していた時に米国本社との打ち合わせで現地の企業とDXについて話す会議に参加しました。
彼らがとても楽しみながらDXに取り組んでいることに衝撃を受けました。
※そもそもDXという言葉すら使ってなかったです!
彼らのディスカッションに参加していても、とにかくチームメンバーは各自の発想や発言内容が実現できる出来ないにかかわらず、どんどん放たれてチームで検討され「お、いいね、その意見と、その意見は後で直ぐにやってみよう」とアジャイルのプランを直ぐに話し合い、翌日にはスタートしていました。失敗してもOKだそうです。その方が考える要素が見えるので質が高められると言われました。そして、デジタルの世界だから失敗しても何度でもやり直せばいいと。なるほど、徹底的にアジャイルの考え方だなと。今から3年前の米国での会議に参加した時の経験です。
そして、その訪問した企業は米国の大手カフェ事業を展開する企業なのです。先方の責任者と会議後、カフェで雑談していたのですが、その時に話してくれた言葉が未だに私の記憶に残っています。
「マサシ、デジタルの世界とリアルな世界を行ったり来たりしながら、ちょうどよいバランスを探すのが大事なのさ。うちはカフェ事業だから100%デジタルにすることは目指していない。だって、人を相手にしたサービスだからね。デジタルを使った方が従業員もお客様も喜んでくれて、心地よいカフェの雰囲気と商品をバリューとして提供出来たらいいのさ。マサシ、バランスだよ」
えーっ! でも、米国の大手スーパーが無人店舗に取り組んだりとかしてるじゃやないか?と尋ねると、彼はこう返してきました。
「スーパーってさ、自分でスーパーまで足を運ぶよね。店内に入る時に自分でカートを持ってきて、自分で並べられた商品を見て回り、自分でカゴに入れるよね。そして、自分でレジで会計するよね。商品陳列を綺麗に飾っているけど、スーパーに訪れた買い物客はスーパーの倉庫内を歩いてレジに向かっているだけさ。セルフレジが無いところは店舗に入ったあと店員と接点もつのは、基本的にレジの時だよね。 彼らが無人店舗にするのはやりやすいし、顧客には受け入れられやすいのさ。 基本的にセルフサービスだし。だから、彼らにとってのデジタルとリアルのバランスとしてデジタル100%に振ってもいいのさ。ようは顧客の求める価値に合わせてバランスを取るのさ」
この彼の言葉は、私のその後のDX戦略検討のコーチ型コンサルティングを行う時の意識するポイントのひとつになっています。
この大手カフェ企業と、大手スーパーは、デジタルを活用しているという点では同じで、どちらも企業と顧客の両方にとって価値を創造しているのですが、顧客が求める価値がそれぞれ違うんですよね。
要はデジタルとリアルのバランスをどう取るかが競合他社との差別化につながるのですね。
皆さんが、現在取り組んでいるDX戦略においてデジタルとリアルのバランスはどうですか?
社内DXなら経営層と従業員の双方が喜ぶバランスの取れたDXの価値を創造出来ていると言えますか?
社外DXなら企業と顧客の双方が喜ぶバランスの取れたDXの価値を創造出来ていると言えますか?
今一度、一旦、客観的に自社で取り組んでいる社内、社外向けDX戦略を点検してみるのも良い時期かもしれません!
実は、この彼とカフェでコーヒーを飲みながら、デジタルとリアルのバランスを考える時のシンプルでありながら、深い(時に難しいのですけど。。。)方法を伝授してもらいました。
その方法は特段珍しくないのだけど、本気でやっている企業は少ないだろうなと思います。日本企業の文化でそれをやると「無駄な会話だ」とか言う人が必ず現れると思います。。。
その思考法については、ちょっと、テーマが違うので別のブログとして投稿してみようと思います。それか最近始めた音声配信にて言葉で伝えた方が伝わるのかなとも思ったりしています。
音声配信のリンク:こちらでフォローお願いします!PCでも聴けます!
下記リンクが音声配信のチャンネルなります!
BLUEWOODS STRATEGIC ASSOCIATES RADIO | stand.fm
皆さん、どちらがいいですかね?笑
自分で決めろって話しですが!
両方やればいいのか?
コーチ型コンサルティングのお問い合わせはこちらをクリックしてください!
ということで、今回もここまでお読み頂きまして有難うございました!